
競馬で負ける人の共通点|馬券種が9割
競馬で負ける人の共通点|馬券種が9割
「なぜ競馬で勝てないのか」。この問いに多くの人は「予想が外れるから」と答えます。しかし、本当の原因はもっと手前にあるんです。馬券の種類の選び方そのものが、すでに勝敗を決定づけているのです。
控除率という見えない壁
競馬の馬券には、すべての券種に控除率が設定されています。これは、購入金額のうちJRAが手数料として徴収する割合のことで、残りが配当として払い戻される仕組みです。
| 馬券種 | 控除率 | 払戻率 |
|---|---|---|
| 単勝 | 20.0% | 80.0% |
| 複勝 | 20.0% | 80.0% |
| 馬連 | 22.5% | 77.5% |
| 馬単 | 25.0% | 75.0% |
| ワイド | 22.5% | 77.5% |
| 3連複 | 25.0% | 75.0% |
| 3連単 | 27.5% | 72.5% |
単勝・複勝の払戻率は80%です。一方、最も人気の高い三連単は72.5%になります。この差7.5%は小さく見えるかもしれませんが、長期的には決定的な差になってしまうんです。
7.5%の差が年間収支に与える影響
1万円を毎週買い続けた場合のシミュレーションを見てみましょう。1年間(52週)で52万円投じたとき、理論上の損失額はどうなるでしょうか。
| 馬券種 | 年間投資額 | 理論損失額 | 手元に残る金額 |
|---|---|---|---|
| 単勝・複勝 | 520,000円 | 104,000円 | 416,000円 |
| 馬連・ワイド | 520,000円 | 117,000円 | 403,000円 |
| 馬単・3連複 | 520,000円 | 130,000円 | 390,000円 |
| 3連単 | 520,000円 | 143,000円 | 377,000円 |
単複と三連単の差は年間で39,000円です。これは予想の差ではなく、馬券を買った瞬間から確定している構造的な損失なんですね。三連単を買い続けている人は、単複を買う人より毎年約4万円多くJRAに渡している計算になります。
なぜ三連単が売れ続けるのか
では、なぜこれほど多くの人が三連単を買うのでしょうか。答えは単純です。高配当の夢が売れるからです。
100円が数万円になる瞬間の興奮は、人間の脳の報酬系を強く刺激します。この体験は記憶に強く残り、「また当てたい」という衝動を生むんです。一方、外れた記憶は薄れやすいですね。これは認知心理学で 「利用可能性ヒューリスティック」 と呼ばれるバイアスです。
ビギナーズラックで三連単が当たった体験を持つ人は、その後も三連単を買い続けることが多いんです。「いつかまた当たる」という期待が、構造的な損失を見えにくくしてしまうのです。
単複主義とは何か
このコラムで提唱する「単複主義」は、単純な話です。
- 買う馬券は単勝と複勝のみ
- 1レースに賭ける馬は1〜2頭まで
- 予想の根拠を明文化し、検証する
これは諦めではありません。構造的な不利を最小化しながら、予想精度を磨く最も合理的な戦略なんです。三連単で年に数回の万馬券を追うより、単複で年間の回収率を数%改善する方が、長期的な収支にははるかに大きな影響を与えます。
まとめ
| 項目 | 三連単中心 | 単複主義 |
|---|---|---|
| 払戻率 | 72.5% | 80.0% |
| 年間理論損失(52万投資時) | 143,000円 | 104,000円 |
| 予想の検証しやすさ | 難しい(組み合わせが多い) | 簡単(1頭に集中) |
| 精神的安定性 | 低い | 高い |
| 長期プラスの可能性 | 低い | 相対的に高い |
次回は「単勝の控除率80%という数字を正確に理解する」をテーマに、収支シミュレーションをさらに深掘りします。
Martin
Python × 競馬。多変量解析で「トラックバイアス」を数値化し、真の期待値を自動算出。